NAWALOGY
21世紀を担う新たな日本人像として、一人ひとりが個を確立し自身を研鑽し、
国際社会の一員として、共に協力し合って、
より良き地域社会や世界のために貢献すること
(協治=global governance)ができる人間を求められています。
個を尊重すると同時に、家族の絆、友情や地域の人々との連帯を深め、
地域の個性が発揮される、いきいきとした社会づくりが大切です。
多様な生命が共に生きている地球のように、
個性豊かな地域同士が連携し、
平和な国際社会を形成する責任が各個人にあります。
そして地球はかけがえのない、たった一つのものです。
そして、想像力は思いやる心を深くし、
創造力はたおやかな開拓精神を育み、思考力、
行動力は新しい社会や文化を生みます。
芸術は4つの総合力すなわち、
想像力、創造力、思考力、行動力の統合力を土台に、
飛翔する原動力を生みます。
だから、芸術は生きる根源にあるものです。
このテーマを解く鍵は『 縄 』『なわ:汝我』だと考えました。
それを八木マリヨは縄ロジイアートと呼びます。
地球市民が一人ひとりを認めあい、助けあい、支えあい、
しっかりした絆で結ばれた一体感を体験する芸術文化プログラムです。
この 縄ロジイアートは人と人の心を結ぶアートプロジェクトです。
真のコミュニケーションを創造する手段としての、
縄ロジイアート : 「縄」「なわ:汝我」
「縄」と同じ形に、宇宙の生成理論/超ひも理論、
渦巻星雲、太陽磁力線、渦潮、竜巻、生命の螺旋
DNA/二重螺旋構造、つむじ、へその緒、
植物の螺旋上昇など多くの激しい
渦巻き運動や目眩のような伝達のエネルギーがあります。
森で生まれ森で暮らしていた人類が森の樹木、
葛や蛇/クチナワから学び縄を発見し発明したと考えられます。
縄は一本では縄になりません。
DNAの形のように、二本を縒りあわせて縄にはじめてなります。
1本の草、ひとつの繊維では弱いが、多数多様の繊維を集め縒りをかけ、
一本の強い縄ができたのです。
多様な生命体や多様な文化が共生し自転する地球のように。
人も独りでなく、あなたとわたし、自由自在、互いを認め合って、共同体をつくる。
縄を拠るという、回転させる手技の発見から、綱、紐、緒、糸をあみだし、織りや編み、結びの技術から衣服や、狩の道具、石や大木を引き運び、
屋形を組み(例えば祇園祭りの鉾の木組みはみごとな縄結びで組まれているように)
人の暮らしの基本を創造したのではないでしょうか。縄の力があったからこそ、
人間はドルメンやピラミッドを建て、トーテムを立て、
宇宙の悠久の時間に入ることができました。巨石や痕跡が残り、
縄は姿を消すのです。
そして縄はくりかえし綯われ、繋ぎ、再生されつづけてきたのです。
綱引きや神輿や山鉾引きなど引縄、
手綱、差縄、そして、縄は狩猟、牧畜、農業、林業、漁業、工業、
また航海、測量 、土木、橋梁、建築、通信網、祭事など、
縄は昔から現代においてなお、人間の生活になくてはならないものであり、
身近な存在なのです。たかが縄されど縄なのです。
縄は火の発明のように文明を拓いた人類の大発明です。
縄は人間生活の根源のものです。
縄は生命のシンボルです。
縄は生命を動かすエネルギーのシンボルです。
縄は情報を伝え続けるかたちです。
縄は連帯連続するかたちです。
縄は求心、遠心運動しつづけるかたちです。
縄は世界共有の言語です。
縄は世界共有の知的財産です。
縄は最も古くしかも最先端にも応用されつづいているかたちです。
このように縄ロジイでは、縄はなわ、すなわち、汝我
縄はあなたとわたしからという意味に解釈しました。
縄ロジイアート/芸術は1+1=2ではなく、
1+1=無限大なのです。